
飼い主様とお話をしていると、よくこんな話が出てきます。
「うちの子、オヤツをもっていないとおすわりしないのよ~。」
「オヤツがもらえるまで吠え続けるのよ~。困ったわ~。」
この言葉を、犬達側から聞いてみるとどんな言葉が聞こえてくるでしょうか。
「オヤツも何もないのに、なんでおすわりしなきゃいけないの?」
「オヤツが欲しい!って言っているだけなのに。じゃぁどうしたらくれるの?」
きっとこんな言葉が返ってくるでしょう。
犬目線で考えた場合、「オヤツ」というのは非常に重要な役割を持っています。オヤツで「つる」オヤツで「ごまかす」という間違った認識のままだと、なかなかコミュニケーションもうまくいきません。
今日は、私が考える「オヤツで伝えられる二つのこと」についてお話したいと思います。
1.オヤツでありがとうを伝える
例えば外で犬の散歩をしている時、犬が「こっちに行きたいよ!」と主張してくる時があります。でも、犬が行きたがっている方向は工事中で危ないから行けない場合、オヤツを見せながら「おいで~」と呼びます。
この状況を見て、「オヤツでつっている」と思う方もいるかもしれませんが、私がこの状況で犬に伝えたいことは、「ごめんね、そっちには行けないからこっちに来てくれないかな。来てくれたらお礼にこのオヤツあげるよ。」なのです。
そしてこっちに来てくたら「ありがとう」と言ってオヤツをあげます。
散歩中、飼い主が行く方向について来ないのはわがままだ!飼い主をバカにしている!と言う人もいますが、私はそうは思いません。私達が今日はこっちの道を歩きたいな、と思うように、犬もこっちを歩きたいな、という意思があるだけ。
その意思を無視して無理矢理引っ張るのはコミュニケーションとしてフェアではないなと思うわけです。こちらの意思を通すのであれば、協力してくれた犬に「ありがとう。」の意味を込めてオヤツをあげることは自然なことだと思います。
2.オヤツで大丈夫だよを伝える
「吠える」という行動には原因がいくつかあります。怖いから吠える、遊びたいから吠える、威嚇のために吠える、護衛のために吠える、嬉しくて吠える、などなど。この中の「怖いから吠える」という行動に対しては、私はオヤツを使います。
犬にとって怖いと思うものは様々です。例えば掃除機や全身黒づくめの人。知らない犬が怖い犬もいれば、車が怖い犬もいます。犬にとって怖いなと思う状況になったら、私はオヤツを使って「これは怖いものではないんだよ、あなたを脅かす存在ではないんだよ。大丈夫。」と伝えるようにしています。
それを繰り返していると、その怖いものがオヤツと結びついて「怖くない、むしろ美味しいオヤツがもらえるいいもの!」と印象が変わってきますし、怖いと思っていた気持ちを乗り越えられたという犬の自信にもつながっていきます。
ただ重要なのは早く好きになってもらおうと無理矢理近づけたりしないこと!その子のペースで慣らしていってあげてください。
高所恐怖症の人が無理矢理吊り橋に連れて行かれて、「大丈夫だよ!」なんて背中をぼんっと押されたりしたらどうでしょう。私だったらトラウマになりもう二度と克服出来ないと思います。
そしてその背中を押した人すら嫌いになるでしょう…。
オヤツは犬との大事なコミュニケーションツール
犬は、私達人間にとってとても近い存在であるがために、どうしても人目線でものごとを捉えがちです。
しかし、犬とフェアなコミュニケーションをとるためには犬目線で私達は考えるべきです。
●犬が何を訴えたいと思っているのか
●どうやったらこちらの意思を伝えられるのか
オヤツというツールを使ってコミュニケーションをとっていくことで、更に愛犬との絆を深めてみてはいかがでしょうか。
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